がんの脳転移が起きた患者様にとって、従来の手術はしばしば「取り切れない」か「神経を傷つける」かの二者択一に直面します。2026年6月30日、日本の国立がん研究センター中央病院の脳脊髄腫瘍科チームは、画期的な「先進医療B」第II相臨床試験を開始したと発表しました。日本が独自に開発した光感受性物質「ラサールフィン(タラポルフィンナトリウム)」を用い、光線力学療法(PDT)によって転移性脳腫瘍(肺がんや乳がんなどが脳に転移した悪性腫瘍)に対応するというものです。
レーザーはどのように微小ながん細胞を「ピンポイント除去」するのか
転移性脳腫瘍は、言語、運動、記憶など重要な神経が密集する脳の中核領域に位置することが多く、手術切除の境界を見極めることは極めて困難です。切除範囲が広すぎれば片麻痺や失語、後遺障害につながる可能性があり、狭すぎれば残存がん細胞による術後再発を招きかねません。日本の国立がん研究センターが進める光線力学療法は、この難題に新たな解決の糸口を提示しています。
患者様は術前に光感受性物質ラサールフィンの注射を受けます。この薬剤は腫瘍に選択的に集積する性質が比較的強いのが特徴です。医師が主な腫瘍を切除した後、特定波長の微弱なレーザーで手術後の空洞全体を照射すると、レーザーによって活性化された光感受性物質が残存がん細胞内で活性酸素を発生させ、微小な残存病巣を精密に除去します。一方、薬剤を吸収していない健常な脳組織や重要な神経へのダメージは極めて小さく抑えられます。この方式は、脳転移腫瘍の術後再発率の低減に役立つとともに、患者様の生活の質を最大限に温存することにもつながります。
「先進医療B」制度の意味するもの
ラサールフィンによる光線力学療法は、原発性の悪性脳腫瘍(脳膠芽腫など)に対してはすでに日本の公的医療保険の正式な適用を受けており、技術としてはすでに比較的成熟しています。今回の「転移性脳腫瘍」を対象とした臨床試験は、日本の公的な「先進医療B」の管理区分に組み入れられており、この療法の安全性と先端的な有効性が厚生労働省の厳格な審査を経ていることを意味します。この適応はまだすべての病院に普及しているわけではありませんが、国際患者様は国立がん研究センター中央病院など指定された日本の国レベルの医療機関において、いち早く評価と治療を受けることができます。
瑞穂医薬にできること
もし患者様ご本人やご家族が、肺がん、乳がん、大腸がんなどに伴う転移性脳腫瘍でお悩みで、従来の放射線治療・化学療法や全脳照射以外の、より精密でダメージの少ない治療法を知りたいとお考えでしたら、瑞穂医薬は日本の関連分野の権威ある専門医による遠隔会診とカルテ評価の手配をサポートし、カルテ翻訳、予約、来日中の受診同行など全過程のサポートをご提供します。